2010年4月27日火曜日

ニュース裏おもて:入れ歯リサイクル 回収金は恵まれない子どもへ /熊本

 ◇一部は難病患者団体の活動費に
 不要になった入れ歯を換金して世界の恵まれない子どもたちに寄付しようと県難病団体連絡協議会(熊難連)が「入れ歯リサイクル活動」に力を入れている。これまで6?5キロ、約30万円分が集まった。一部は会の活動費にも充てられる。熊難連はさらに不要入れ歯の提供と、人が多く集まる場所への回収ボックスの設置協
力を呼びかけている。【大塚拓三】
 入れ歯リサイクル活動は、形が合わなくなった部分入れ歯を回収し、入れ歯に使用されている金や銀、パラジウムなどの貴金属を換金する。回収金の多くは、ユニセフを通じて世界の恵まれない子どもに寄付され、一部は熊難連の活動費となる。入れ歯一つから平均4?7グラム(約2000円)の金属がとれ、子どもたちの毛
布8枚、予防接種の注射針なら250人分になる。
 熊難連は、パーキンソン病や筋ジストロフィーなど県内20の難病患者団体で構成され、会員約1500人。常任幹事の長広幸(ながひろゆき)さん(41)は15歳の時、体内の消化器官で炎症が生じるクローン病を発症した。例えれば、口内炎の痛みが全身に広がっている状態だという。「治療法が確立し
ていない難病は、相談できる専門機関が少ない。だからこそ患者本人が疾患の現状を学び支え合う必要がある」と会の活動意義を話す。
 だが各団体の運営状況は厳しい。難病指定された疾患(現在56疾患)であっても原則、治療費以上の生活保障はない。街頭募金活動ができる患者は限られ、気候の落ち着く秋などに年4回するのが精いっぱいだという。活動
拠点となる事務所は借りられず、自宅に数時間だけ患者に対応できる電話相談員を置くことすら難しい。
 熊難連はそんな現状を打破したいと08年春から、所属する日本難病?疾病団体協議会(JPA)とともにリサイクル活動を始めた。「医療費補助など社会から頂くものが多い患者だからこそ、社会の役に立ちたい。そして病気のことを知ってもらい、自分た アトランティカ rmt
ちの活動を支えてほしい」と長広さん。JPAによると活動は09年末現在で全国34団体に広がっているという。
 JPAと共催するNPO法人?日本入れ歯リサイクル協会(埼玉県坂戸市)はJPAに先駆けて06年に活動を始めた。協会事務局は「入れ歯に限らず、虫歯の処置などで入れた金属の詰め物(通称インレー)やかぶせもの(通称クラウン)も資源
になる。自分の財産なので、歯科医などで処置をした後の詰め物などは堂々ともらってください」と推奨する。43都道府県275市町村で累計2600万円が換金された。
 県内では、熊本市民病院や八代保健所のほか、特別養護老人ホームやデイサービス事業所など120カ所に回収ボックスを設置している。郵送でも受け付けている。熱湯を十分にかけて消
毒後、厚手の紙に包み、回収ボックスに投函(とうかん)するか郵送する。
 熊難連は「多くの人が集まるところで設置場所を貸していただきたい」と訴えている。宛先や問い合わせは、〒860?0062 熊本市高橋町2の3の26、県難病団体連絡協議会事務局096?329?1455。

3月26日朝刊

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引用元:三國志 専門サイト

2010年4月10日土曜日

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